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ポルシェ カレラカップ ジャパン 2009 - 第10戦 決勝

Porsche Carrera Cup Japan, PCCJ 2009 Rd.10 Final, Race report

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天候:晴 気温:24℃ 路面温度:34℃

頭上には雲ひとつない青空が広がり、絶好のレース日和となった10月4日午前11時30分、いよいよポルシェ カレラカップ ジャパン(以下PCCJ)2009シリーズの最終戦のスタート時刻となった。今シーズンのファイナルレースに、それを祝福するかのような快晴に恵まれことは、長いシーズンを戦い抜いたカレラカップパイロットへの大きなご褒美なのかもしれない。

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そんな秋晴れの空の下、鈴鹿サーキットのスターティンググリッドに整列した全18台の911GT3CUPの先頭につくのは、鮮やかなオレンジ色に輝く#8清水康弘のマシン。その横には#92中村嘉宏が並び、すぐ後ろの3番グリッドには何と今回スポット参戦の#27都筑善雄がつくこととなった。昨日のレース前「1年ぶりにカップカーに乗ったので、土曜日のレースで感覚を取り戻して、日曜日には攻めの走りが出来るようにしたい」と語っていた#27都筑だが、さすがは昨年シリーズ2位の実力を持つだけあって、その腕前はいまだ健在のようだ。

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F1日本グランプリのレース直前にプログラムが組まれた今回のPCCJ最終戦、その最初の山場となる決勝レースのスタートシーンは、6番グリッドからクラスBの逆転チャンピオンを狙う#55水谷が、スタート直後にエンジンストールしてしまう、波乱含みの展開から始まることとなった。さらに2番手スタートの#92中村もやや出遅れ、1コーナー進入では#27都筑の先行を許し3位にポジションを落とす。しかし#92中村(A)はすぐさま#27都筑(A)の背後にピタリとつけ、その周のスプーン立ち上がりで#27都筑に並びかけると、130R進入でパスすることに成功。再び2位の座を取り返した。

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スタート直後のポジション争いを尻目に、順当な滑り出しを見せたのは#8清水だ。#8清水はスタートもミスなくこなしことに加え、オープニングラップを終了した時点で2位#92中村に2.4秒もの差をつける。そして5周目にはこの日のファステストラップとなる2’10.724をマークし、2位グループを徐々に引き離していった。

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一方後方では、#7海宝善昭、#13吉田基良、#54天本昌呉、#3世戸竜児、そして#2桜井澄夫らが、激しい9位争いを繰り広げている。これにスタートミスから追い上げていた#55水谷が加わり、6台のマシンによるバトルへと発展、大観衆を前に、各パイロットらは見ごたえあるレースを披露してくれた。

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その後上位陣は中盤から終盤にかけてややこう着状態が続いていたが、8周目にはいったところで「前半にプッシュしてタイヤに負担を掛けすぎてしまった」という2位#92中村が、スプーンの進入でややオーバーラン、「気温が上がることを想定して後半に勝負をかけるセッティングにしていた」#27都筑は、それを見逃すことなく#92中村をパス、再び2位に浮上する。また序盤この2人からやや遅れていた#88塙翔(A)も追いついたことで、3台による2位争いが繰り広げられた。
そして迎えたラストラップ。後続を9秒近く離し快走を続けていた#8清水は、左手を高々と上げながらトップでチェッカーフラッグを受け優勝、1年越しとなる念願のシリーズチャンピオンの座をついに手中に収めた。「最後も全力で走りました。今年はいろいろあって、時にはメカニックに無理なお願いをすることもありましたけど、それに応えてくれた多くのスタッフが支えによって、チャンピオンを獲ることができました。最終ラップは全身がしびれましたよ」と厳しかったプレッシャーから開放された安堵感とともに、嬉しさが込み上げているようだ。また2位争いは、結局順位が入れ替わることなく#27都筑が制し、続いて#92中村、#88塙の順でフィニッシュを迎えることとなった。

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一方クラスBでは、スタートからプッシュし、その後単独走行ながら安定したラップを刻み続けた#16マイケル・キム(B)が優勝。6位に終わった#55水谷を最終的に18ポイント引き離しシリーズチャンピオンを獲得した。「このレースは水谷さんが勝って、僕が2位でチャンピオンというかたちがベストだったんだけどね。でも最高にハッピーな気分だよ」。彼のこんな控えめさこそが、チャンピオン獲得のキーポイントだったのだろう。また2位には「最後のチャンスと思って狙っていた」と最終ラップのシケインで見事なオーバーテイクを決めた#5高見沢一吉。3位には「あえてブロックはせず、クリーンなバトルだったでしょ」と残念ながら逆転を許した#21一ツ山康が入った。
また今シーズンから始まったチームタイトルは、#16マイケル(B)と#54天本 (B)を擁するDIRECTION RACING EVOがトータル297ポイントを獲得しチャンピオン。2位に入ったのは16ポイント差で#55水谷(B)と#6中山良明がコンビを組むDIRECTION RACINGだ。

こうして、クラスAは#8清水が悲願の初タイトルを獲得し、クラスBは一度もランキングトップの座を譲ることなく#16マイケル がチャンピオンを決めたことで、4月下旬の開幕戦からおよそ6ヶ月に渡って行われたPCCJ2009シリーズも無事終了することとなった。それを戦ったすべてのカレラカップパイロットに大きな拍手を送るとともに、来る2010年シーズンは新型GT3カップカーの投入などもあり、再び素晴らしいPCCJシリーズ開催となることだろう。

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第10戦 決勝結果
Pos. Car# Driver Class Car Name Gap
1 8 清水 康弘 A ART TASTE CUP 21'55.164
2 27 都筑 善雄 A ZENT 997 CUP 9.077
3 92 中村 嘉宏 A PROMODET 997CUP 9.412
4 88 塙 翔 A GARMIN PORSCHE 9.925
5 16 Michael Kim B Metavision DRP 28.522
6 5 高見沢 一吉 B 高見沢整骨院OSSOポルシェ 41.640
7 21 一ツ山 康 B Hitotsuyama GT3 41.898
8 38 浜野 彰彦 B テクニカルメイトGT3 Cup 44.222
9 13 吉田 基良 A PROVA-ENG997CUP 45.533
10 7 海宝 善昭 B アーテック タカラ樹脂 GT3 57.673
11 55 水谷 晃 B DIRECTION997DRP 59.416
12 54 天本 昌呉 B BABIE'S 997 DRP 1'01.289
13 2 桜井 澄夫 B アーテック GT-3 1'01.724
14 72 江本 玄 B AKIRA RACING 1'02.266
15 9 小林 賢二 A こばやし歯科・坂東ポルシェ 1'10.140
16 6 中山 良明 A DRP 997 CUP 1'12.496
17 3 世戸 竜児 A アリコ・インタークルーGT3 1'12.765
18 10 石原 将光 B ダイヤマンゴーポルシェ 1LAP

第7戦 ポルシェカレラカップ 富士スピードウェイ




今シーズンは参戦出来ませんでした。 来シーズンは是非、参戦出来る様に準備したいと思っております。







Porsche Cup Japan








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